神の利き手
神は左利きか?人類の進化と宇宙の法則
「もし神が存在するなら、右利きなのか左利きなのか?」
一見ふざけた問いのようでありながら、この疑問は、実は人類の本質や進化、さらには宇宙の法則にまで関わる深いテーマを内包しています。
私たちの身の回りには、「左」を巡る不可思議な現象が存在します。 例えば、競技場のトラックは左回り、野球もベースを回る方向は左、スーパーマーケットのレイアウトも“左回り”が多い。 さらに、森で迷った人の多くが左に曲がる傾向にあるとも言われています。 これは、私たちの脳の構造や、身体の使い方に深く根差しているのかもしれません。
では、自然界ではどうでしょう? 実は、微生物や細菌の多くも集団になると“左回り”の回転を始めます。 また、アミノ酸――すべての生命の基本構造であるこれらの物質も、人類の身体では“左型(L型)”のみが利用されています。
これは偶然でしょうか?
科学者たちは、この「生命が左に偏っている」現象に注目し、宇宙の起源や生命の誕生に関わる重大なヒントだと考え始めています。
中でも注目されているのが、「パンスペルミア仮説」。 これは、地球外から飛来した隕石や彗星に乗って、生命の材料が地球に運ばれてきたという説です。
1969年にオーストラリアに落下した“マーチソン隕石”からは、L型アミノ酸が検出されました。 つまり、生命の“左旋性”は地球に限定されたものではなく、宇宙規模の法則である可能性が浮上しているのです。
さらに、遺伝子の構造や進化の過程にも不可解な点があります。 チンパンジーは24対の染色体を持っていますが、人類は23対。 これは、2つの染色体が融合した形跡があるからです。 自然の進化だけでこのような“整った融合”が起こる確率は非常に低く、「誰かの意志が介在したのではないか?」という説まで登場しています。
また、細胞分裂に関わる“テロメア”と“テロメラーゼ”という遺伝子の働きによって、人類の寿命は約120年に制御されているという説もあります。 もしテロメラーゼを操作することで細胞が無限に複製できるとすれば、私たちは“死なない存在”にすらなり得る可能性がある――そんな神の領域に足を踏み入れているのかもしれません。
では、「左」という性質は何を意味しているのでしょう? ある理論では、右回りは“生成”や“強化”を意味し、左回りは“解放”や“緩和”を象徴すると言います。 だからこそ、左に向かうとリラックスでき、右に向かうと緊張する――そんな無意識の感覚が私たちには備わっているのです。
この法則は、東洋思想の「五行説」ともリンクしています。 木・火・土・金・水のエネルギーの流れも、右回りで循環すると“創造”を促し、左回りになると“破壊”や“抑制”が強まるとされます。
こうした宇宙的なリズムやエネルギーの流れを読み解くと、もしかすると神は“左”という方向性を通して、私たちに「見えざる意図」や「進むべき方向性」を示しているのかもしれません。
すべては偶然ではなく、どこかに“意思”がある――そう考えるとき、神の利き手がどちらかという問いが、単なる比喩を超えて私たちの核心に触れるように感じられるのです。
信じるか信じないかは、あなた次第です――。
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